金門滞在記#日本小幫手(171031)
#1【初・金門上陸】
ところで
金門という場所はご存知でしょうか
台湾好きの方なら金門という地名は聞いたことがあるかもしれませんが
台湾地図で見るとどこだか分かりますか
答えは。。。
すいません(((( ;°Д°))))
ここには金門は載っていません笑
何で台湾の地図に載ってないのというと、答えはこちら。。。
わかりますか
このピンクで表示されている、台湾本島から遥か離れた北西部に浮かぶ離島
これが、金門です
以前私が台湾についての知識がまだ全くなかった頃
金門出身だという台湾人の女の子と知り合う機会がありましたが、
(金門なんて聞いたことない。。。)
(台湾からこんなに離れてるしむしろ中国に近いし。。。
もしやこの子、台湾人じゃなくて中国人なんじゃ)
と本気で疑ってしまっていたものです。(Kさんゴメンね笑)
でも地図によっては金門が表示されていないものもあり
(先ほどの地図は悪意を持って選んだことは内緒)
金門なんて全く知らないという方も多いかと思います
台湾へのまだ慣れていない日本人観光客の方からすると
金門は離島だから航空便なら乗り継ぎが必要だし難しく感じる方がいるかもしれません
でも実際難しくはありません、
私は今回は立榮航空(UNI AIR)を利用して松山空港から金門空港へと向かいました
松山空港ならMRTを利用すればアクセスしやすいのでハードルは高くないかと思います。
台湾の離島は澎湖以来第二島目
フライトの間もわくわくしながら過ごしました
約1時間程で到着(^○^)
着いた頃にはもう辺りは暗くなっていました
空港に今回お世話になるゲストハウスのオーナーとヘルパーの女の子が
車で迎えに来てくれていました
あれこれ話しているとゲストハウスに到着
ちょうどお腹も空いたし晩御飯は何食べに行こうかなぁ~と思っていると
「もう晩御飯用意してあるから皆で食べよ~今日は歓迎会
」と
暖かく迎えて下さり、オーナーやヘルパーやその友人含め数名で晩御飯を共に頂きました
初めての土地で知り合いもまだいなくて心細いところを
こんな風に迎え入れてくれて本当に心の緊張が解け、幸先の良いスタートを切る事ができました
初日から感謝、感謝でした
#2【金門とは】
さて、金門というとどんなイメージが思い浮かびますか
私も金門に行くまでネットで調べても戦争というワードしか出てこないため
きっと壮絶な歴史を持った島国なんだろうと予想はしていましたが
現在の様子についての情報が極めて少なく、どんな所なのか想像がつきませんでした。
台湾人の友人達に「金門ってどんなところ」と聞いても
「えっ金門
行ったことないよ~遠すぎるよ
」
「金門行くの何でまたそんな遠いところまで
」
と逆にびっくりしながら質問返しをされ、必要な情報は得られなかったのです
では実際はどうなのでしょう
金門はかつて1949年、1954~1955年、1958年と三度中国からの武力攻撃を受けてきた激戦地でありました。
台湾本島とは全く異なる独特な歴史と背景を抱えた土地です。
そのため台湾本島のように日本領にされていた過去はなく、日本統治時代というものは存在しません。
以前は地雷が沢山埋められていてまだ全て取り除かれていないため危険だと言われていた時期もあったようですが
実際、現在は全くそのような事はないので安心して過ごせるかと思います
私が約一ヶ月程の時間をかけて見えた金門の姿というのは
・かつての戦争を思わせる砲陣地や軍事施設など、今も爪痕が残っている。
・金門伝統家屋の造りが独特である。
・比較的高齢者が多い。(若者は本島へ出てしまうのではないか)
・夜は早い時間から中心地のひとけが減る。(高齢者が多く夜は早い)
・本島で話されている台湾語(閩南語)と発音がかなり異なる
・11月以降の金門は暴風の日が多いためバイクの運転は慣れてない方にとってはきつい
・あちこちで見られる風獅爺(護り神)の造りが全部異なっていて魅力的
まとめると大体このような印象を受けました
日本と比較すると台湾の国民性はゆる~いという印象を受けますが
ここ金門はさらに輪にかけてゆるさが増しているような気がします
目の前を運転中のバイクや車が突然路上で止まり、
道端でばったり出逢った友人に挨拶をしたり長話をしたり
(後方の車やバイクを全く気にしていない笑 。。。危ないよ
)
高齢者が大勢集まって外で腰掛けながらお喋りしていたり
そのような光景を1日に何度も目にしました。
かつての戦争を思わせない程の住人のゆるさヾ( ´ー`)
壮絶な過去を乗り越えた末今のような平和で安全な暮らしができていると思うと
先人への感謝をせずにはいられません。
そしてこのような平和がこの先も守り抜かれていくようにと強く祈るのでした。。。
#3【ゲストハウス北山古洋楼】
ではでは
今回は私が1ヶ月程滞在していたゲストハウスについての紹介をしていきたいと思います
先程の1枚の写真、何だか分かりますか
なんとこちら、側面から見た私の滞在先のゲストハウスなんです
マップを頼りにゲストハウスを目指して行くとこんな外観の建物が現れます
こちらは1949年10月25日の古寧頭戦役の際、共産党軍に占領され指揮所として設立された民家です。
金門で唯一共産党軍に指揮所として設立された建造物で、
今でも外壁には当時の砲弾の痕跡が残っており、激戦区だったことがうかがわれます。
建物自体は1920年、またはそれより更に以前に建てられたものだとされており、
2005年には国家公園により修復され、2015年には歴史的建造物に登録されました。
2016年には改装されゲストハウスとして開業されたという、金門で第一の古厝となっています。
建物見学に来る観光客も多く、ツアーバスが来た時には建物周辺が人で覆われる事もしばしばありました
外から見るとゲストハウスなどと想像もつかない見た目ですが、
建物を右手に真っすぐ進み、右に回ると門があるのでベルを押して宿泊する旨を伝えます。
私が金門に到着した初日は既に夜だったため
とても雰囲気漂う印象を受けました
ゲストハウス前にこちらの看板がありますが、ここの門は入り口ではありません。
ベルのある門が入り口となります。
入ると外観からは考えられない様子なので驚きました。。。
翌朝昼間に撮った写真がこちら
こちらの建物は見ての通りとても歴史のある伝統的な建造物ですが
建物の中は改装され、設備はまるで現代の日本の家を思わせるかのような
快適さと清潔さを兼ね備えた造りになっていました
トイレにシャワールームに冷蔵庫など、ほぼ日本製のものを使っていたので
オーナーにお伺いしたところ、大の日本好きの方で
今まで来日した回数は3~40回程らしく、
この建物を改装してゲストハウスを開業するまでの間何度も京都へ足を運び
古民家を改装した民宿を参考にしたそうです凄い( ゚Д゚)
私は以前何度も台湾でゲストハウスを利用してきましたが
シャワーの圧力が弱い、シャワーの途中で水に切り替わってしまう等トラブルも稀にはありましたが
こちらに滞在した1ヶ月間、ストレスフリーで快適に過ごす事ができました
(台湾のトイレ事情は、まだまだ使用済みのペーパーを流すことができずゴミ箱行きですが
こちらは日本同様でペーパーを流してもいいタイプだったので個人的にはかなりのプラスポイントでした)
こちらで1ヶ月という長い時間お世話になりましたが、
1ヶ月程滞在していた間に出会った日本人のゲストはたった1人のみで、
あとは主に台湾人、続いて西洋人が多いかなぁというところでした
やっぱり日本人にとって金門の知名度はまだまだ低いのかなぁと感じました
あとオーナー曰く台湾本島からよりも中国の廈門からフェリーで上陸する日本人ゲストが多いのだと伺いました
(廈門から金門は数キロしか離れていない為アクセスしやすい)
オーナーがとても顔の広い方で、毎日のようにオーナーの友人が何名もこのゲストハウスを訪れては
皆で晩御飯を共にするといういつも賑やかな生活を送りました
更にはオーナーの友人で金門にとても詳しい方が毎週のようにゲストを連れて探検に連れて行って下さったりと
(本当に探検です笑 大抵マップに載っていない場所に繰り出します
)
毎日新しい発見をするワクワクした日々を過ごしました
皆で毎日美味しく頂いていた手作り料理たち。。。(;_;)/~~~懐かしい食べたい
私が肉じゃがを皆に振る舞った日もありました
金門を訪れる際は是非
きっと他にはない楽しさが待っていると思います(*^。^*)
#4【金門に行こうと思ったそもそもの理由】
さて今回は
なぜ私が台湾本島から遠く離れた金門に遥々来ようという気持ちになったかの理由についてお話したいと思います
台湾滞在中、澎湖、台南、花蓮、九份、北投、金門、新竹と計7ヵ所の場所を選び移り住んできました
澎湖には3ヶ月滞在していましたが、台湾の離島デビューはここからで
本島とまた違った文化が面白いと感じ、また離島のゆる~~さに惹かれたのも理由の1つでした
(日本人の観光客がまだいなさそうな場所を選んだのも理由です)
ですが
金門にどうしても行きたいという大きな理由が1つあったのです
それがこちら
金門の中で賑わっている場所を挙げるとしたら金城と山外。
私の目的地であるこちらは前者にある後浦16芸文特区というエリア
1904年に建てられた、当時は陳一族の祖先を祭る陳氏宗祠だったこのエリアは
1958年には金門砲戦が起こった事により軍の商店となりましたが
2003年には歴史的建造物に登録され、
修復された後に後浦16芸文特区として再スタートし、今では雑貨屋やカフェが立ち並んでいます
この後浦16芸文特区に私の金門までわざわざ来た理由がありました
それがこのエリアの1番左に佇む一軒のお店。。。
QUEMOLICA 捲毛力卡
ケモリカというお店です
実は私は台湾雑貨が大好きなのですが、その中でも台湾の格子窓のデザインや、
1920年から1935年の間に生産されていた「花磚」と呼ばれている
建築材料であるマジョリカタイルのデザインが何よりも好きでたまらないのです
なんとこちらのお店はその花磚のデザインを使った雑貨が販売されているお店なんです
か。。。可愛すぎて死ぬ(#゚ロ゚#)
ひたすら「可愛い」を連呼してました。。笑
小さなお店ですがどこを見てもマジョリカタイルデザインの雑貨品でいっぱいで
本当に幸せな気分になりました。。(*´ω`*)
こちらのお店は2014年からマジョリカタイルを収集し、全ての種類を分類しながら登録しているそうです
今はタイルを修復する活動はされているそうですが、また1から生産される事はない貴重なタイルなので
この先もこのタイルを守り続けていく方針だそうです。。素敵すぎる
金門に上陸してすぐにこのお店を訪れた私は
あまりの可愛さに興奮が止められず商品を買い占めてしまいそうになったので(この先1ヶ月も滞在するのに笑)
この日は歯を食いしばって我慢をし(笑)、
後日また訪れ冷静を保ってガラスコップ、ノートやハガキを購入しました
このお店に来る事ができたからもう目的は果たせたな。。(上陸してまだ数日目
)
と、もう満足していたのですが、
なんと金門にはこのマジョリカタイルを使った伝統家屋がまだた
っくさん残っていて
見るたびドキドキワクワクが止まらない日々を過ごしたのでした
(タイル特集の記事は後日たっぷりゆ
っくり書こうと思います
)
以下は後浦16芸文特区エリアの写真です
ん。。マリオ。。イメージの風獅爺
金門で有名な高粱酒のイラストもあちこちで見かけます(^-^)
もし私と同じく台湾の格子窓やタイル好きな方がいましたら一言下さい
3秒で仲良くなれると思います笑
そんな方がいましたら金門に行く際は是非こちらのお店を訪れてみる事をお勧めします(^.^)
ではでは
#5【金門で食べたオススメ美食その1】
久々の更新になりました(;´Д`)さて、
金門に来てみてやっぱり外せないのは現地の美味しいものを食べる事ですよね
金門の美味しいものと言えば。。
現地で出会った台湾人に数名訪ねてみると大体口を揃えて
炒泡麵、廣東粥、麵線、熱狗蛋、油條、高粱酒だと答えました。
もちろん他にもありますが大体代表として挙げられたのは上記のものでした
台湾の食文化についてあまり知らない方にも紹介しつつ
今回は1ヶ月間を通して金門で食べた中で特に美味しいものに絞って紹介していきたいと思います
ではまず上記にも出ている炒泡麵
この名前を初めて聞く方も多いかと思いますが
まず泡麵とは、中国語でインスタントラーメンのことです
炒=炒める、という意味なので
この場合は翻訳すると「インスタントラーメン炒め」となります(^O^)
インスタントラーメン炒め。。。(;´∀`)長い
中国語ではカタカナで表すと炒(チャオ) 泡(パオ) 麵(ミェン)という発音になります
日本語と比較すると短くて言いやすいですね
その炒泡麵の写真がこちら
。。うん、想像通りの見た目でした
期待はせず食べてみましたが、想像よりも美味しく予想外でした
こちらは金門のちょうど中心部にある「合泉購物中心」で頂きました。
ちょっとした飲料物や食料品を扱っている小さな商店ですがお店で飲食できます
金門には炒泡麵が食べられるお店が多く、また具材はお店によって異なるので
食べ比べしてみてもいいかもしれません(#^.^#)
では次に熱狗蛋
熱狗(ルー ゴゥ) = ホットドッグ、フランクフルト
蛋(ダン) = 卵
という意味なのですが、この熱狗蛋の場合は蛋餅から取った蛋の意味となります。
※蛋餅とは。。日本語で表すと台湾風卵焼き、台湾風クレープと呼ばれている
台湾で親しく食べられている一品。特に朝ごはんとして食べる人が多い。
後で蛋餅についても紹介します
フランクフルト入り蛋餅。。とイマイチ想像がつかず頼んでみたのがこちら
見た瞬間、なるほどと納得しました
蛋餅でフランクフルトをロール状に巻いているんですね
これは金門民俗文化村で食べたものですが、先程挙げた「合泉購物中心」でも食べられます
狗蛋ともう一つ、香蛋というものもあるのですが、
こちらは香腸(台湾風腸詰めソーセージ)を蛋餅でロールしているものです
似ているようで違った味と食感なのでどちらも試してみるといいかもしれません
では次に先程から挙げている蛋餅の美味しいお店を紹介します
蛋餅(ダン ピン)
先程にも説明したように朝ごはんとして親しく食べられていますが、
小腹が空いた時に軽く食べるのにも適しています
主に小麦粉、水、卵を使い調理されていて、
生地の中のトッピングはネギ、ハム、ツナ、コーン、ベーコン、チーズなどなど種類も多く
自分の好みに合わせて注文できるので飽きる事もなく私も頻繁に食べていた大好物です
金門で食べたオススメ蛋餅がこちら
蛋餅もお店によって調理法が異なり、
生地がモチモチだったりカリカリだったりと食感が色々楽しめるのですが
こちらの「標記小吃店」で食べたものは揚げられているのかパリパリした食感でした
かなりパリパリしているので軽くておやつにもいいと思います
台湾の朝ごはんは種類も物凄く多く、食べるのが大好きな私のですが
この日の朝食はこの蛋餅だったため軽くて逆に昼前にはお腹が空いてしまい、
(明日の朝ごはんは何にしよ~おにぎりかな~サンドイッチもいいな~
)
と次の日の朝ごはんの事を考えてワクワクしていたのでした
その2に続く。。。